リペア・ナガオカ同様、飯豊町でこだわりを持って経営をしている「匠」たちの情報を紹介します。
飯豊町に足を運んで頂くきっかけになれば嬉しいです。

稲作に適さない土地を利用した農業経営

2019.07.03

飯豊町で安心・安全・おいしいをモットーに農産物の生産をしている「アグリメントなか」さん。・・・と書くと普通の農家かと思われるかもしれませんが、実は野川からの清流と上流部に人家がない山王原の土地条件を活かした特徴ある農業経営をされているんです。

同社の特徴は、飯豊町の中で石が多かったりして稲作に適さない土地を利用して行う「そば」「アスパラガス」「いちご」「さくらんぼ」などの栽培。
50町歩ほどの土地で15年程前から初めたそうです。今回伺った際はちょうど、さくらんぼのシーズンで、真っ赤で粒の大きな“赤い宝石”がたくさん実っていました。

社長のキヨさん（渡部清吉氏）にお話を伺うと「15年前に始めた当時は地元でのみ販売していたのが、お土産や贈答品として各地の人に渡っていき、贈られた先の人から注文がくるようになった」とクチコミで広がりを見せていることを教えていただいた。ちなみに・・・と、現在シーズンのさくらんぼの出荷量を聞いてみると「直売だけで800〜900kg」と予想以上の数字が返ってきた。さすが“さくらんぼ王国 山形”と驚きを隠しきれなかった。

美味しさの秘密は「稲作には適さない石の多いこの土地だが、果樹にとっては水はけが良く糖分が乗りやすい。また、粒が大きく美味しいものが出来るよう、実がまだ青いうちに間引いている」と秘訣を明かすキヨさん。通常以上の手間を掛け、生産量を落としてでも美味しいものを作るというこだわりが、最大の強みなのでしょう。

最後にキヨさんは「朝が早いことや、収穫量が読めないことなど大変なことも多いが、自分が手を掛ければ手を掛けただけ結果として返ってくるのが喜びです」と、屈託のない笑顔で語ってくれました。

取材協力：有限会社アグリメントなか
〒999-0601 山形県西置賜郡飯豊町大字中新山2184番地
0238-86-2530
https://www.agreement-naka.com/